はじめに
狭い空間で威力を十分に発揮する家庭用空気清浄機や、広い場所でも対応できる業務用空気清浄機など利用用途や利用シーンによっても様々あります。
今回はオフィスや店舗・施設で使える「業務用の空気清浄機」を、どう選ぶべきか、スペックや機能、コストなど違いを比較していきます。
▼目次
- はじめに
- 1. 業務用で空気清浄機を導入する意味
- 2. 業務用と家庭用の違いは?家庭用空気清浄機でオフィスや店舗でも使えるの?
- 3-1.空気清浄機の選び方のポイント
- 3-2. 使用スペースの広さにあったサイズを選ぼう
- 3-3. 集じん方式(ゴミを集めるしくみ)は2タイプ
- 3-1. お手入れやメンテナンスのしやすさも重要
- 3-2. 除菌・脱臭。花粉・ウイルス対策について
- 3-3. 適用床面積のチェック方法
- 3-3. 適用床面積(適用畳数)とは?
- 3-4. 適用床面積の目安
- 3-3. ランニングコストはどのくらい?
- 4. 業務用空気清浄機のおすすめ6選
- 4-1. 比較表
- 今注目の光触媒を使った業務用空気清浄機とは?
- 3-3. 光触媒と通常の空気清浄機との違い
- 3-4. 光触媒を塗布した空気消臭除菌装置「MC-T101」
- 3-5. 業務用だから安心と安全。選ばれる理由
- 3-6. 導入されている業種
- まとめ
1.職場に業務用の空気清浄機を導入する意味
人の集まる広い場所で使用する業務用の商品は、広範囲の空気を一気にキレイにする高い性能を持っています。そのため、大きなファンやフィルターを搭載していて、サイズも家庭用のものより大きいのが一般的です。また、エアコンやクーラー、ヒーターなどと同じように空気清浄機にも適用床面積(適用畳数)というものがあり、空気清浄機が空気中の汚れ(菌、ニオイ、花粉等)を綺麗にできる部屋の広さ、綺麗にできるスピードやパワー、最小吸着粒子(菌の大きさ)等の、効果や機能的な面で業務用が優れています。
また業務用空気清浄機の場合、特殊なフィルターを採用しているケースが多いため、空気中に存在するウイルス(新型コロナウイルス含む)を90%以上減少させることや、後半でご紹介する光触媒フィルターではウイルスが検出限界値未満となったことが確認されるなど、家庭用よりも抗菌性・抗ウイルス性・消臭性に優れた機能や効果をもっているので、人の出入りが多い職場や店舗・施設などにおすすめです!ただしメーカーによって設置方法も様々で、それぞれの機能や効果を確認つつ、どういった目的で使うのかを考えた上で検討しましょう。
2.業務用と家庭用の違いは?家庭用空気清浄機でオフィスや店舗でも使えるの?
空気清浄機には、家庭用と業務用の2パターンありますが、どちらも「空気をキレイにする」という点では違いはありません。最も異なる点は、サイズとパワーになります。
小さめの事務所や学習塾、理容室や美容室など、比較的狭い空間で使うのであれば、パワフルでサイズが少し大きめの家庭用空気清浄機でも十分に足りるかもしれません。
ただ、広いオフィスや医療機関、学校や介護施設などの広い空間では、やはり家庭用では厳しいのも事実です。
設置台数やパワー、最小吸着粒子やお手入れ方法も変わってくるため、コストだけでなく設置する空間の広さ、機能面や効果、どんな目的で使うのかなどよく吟味しで選ぶことが大切です。
3.業務用空気清浄機の選び方のポイント
3-1.使用スペースの広さにあったサイズを選ぼう
まずは、設置場所の広さを踏まえ、適応畳数をチェックしましょう。どこに空気清浄機を設置するかを考え、適用畳数を割り出します。必要な適応畳数に対して、対応できる空気清浄機や適用畳数に応じて何台空気清浄機を置けばいいのかの目安を出します。
2-1.集じん方式(ゴミを集めるしくみ)は2タイプ
空気清浄機の集じん方式は大きく分けて「ファン式」と「電気式」のふたつのタイプがあります。
①ファン式:機械式とも呼ばれ、ファンを利用してホコリを集めフィルターでろ過する方式。
②電気式:汚れを静電気で取り除く方式。
主に空気を循環させるファン、ちりやホコリ、花粉、ニオイなどをろ過するフィルターで構成されています。部屋の空気をファンが誘引し、フィルターを経由することで汚れた空気中からホコリやニオイを取り込み、キレイになった空気が放出されるしくみです。
3-3.お手入れやメンテナンスのしやすさも重要
空気清浄機は空気中の汚れやホコリなどを吸引口から吸い取りながら汚れを集めて「ろ過」する方法で、一般的なのが、ファンにで空気を吸引し花粉やホコリなどの浮遊物質をフィルターでろ過したうえでキレイな空気を排出する「ファン方式」です。
また、静電気を起こして汚れをフィルターに吸着させる「電気集じん方式」という方法もあります。
使用環境や目的により、どの方式がおすすめとは一概にはいえませんが、長く使い続けるものなので、メンテナンスとランニングコストに注目することも選び方のポイントです。
定期的なメンテナンスが必要なフィルターは、フィルターを洗うだけのタイプ、使い捨ての交換タイプ、専門の定期メンテナンスが必要なタイプなど様々。
ランニングコストや、清潔な状態で正しく機能させることを考えると、最初の購入費が多少高額でも、ランニングコストがかからず、水で洗うだけのタイプがトータルコストでは安くなるかもしれません。
3-4.除菌(ウイルス対策)・脱臭・加湿機能とは?
除菌
除菌性能が高い業務用空気清浄機は、特に医療現場や介護施設、学校などで利用されます。細菌やウイルスの活動を抑制し、職場環境を守るために使用されています。多くの人が集まり、感染の危険と常に隣り合わせの環境ではやはり業務用の空気清浄機を主に導入されています。
基本的に空気清浄機の除菌機能の仕組みは同じで、フィルターによって空気中からウイルスを逃さぬようにキャッチする事で除菌するというものです。
フィルター性能(どれくらい小さな粒子を取り除く事ができるか?)で除菌効果においても大きく結果が変わってくるので、フィルター性能をしっかりと注目して選びましょう。また、価格やランニングコスト、安全性なども重要な点となりますのでご利用シーン、ニーズに合わせて選ぶ事が重要です。
脱臭
スポーツジムや介護施設、保育園などニオイの気になる場所で重要な要素となるのは脱臭性能です。
汗の匂いや薬品の匂いなど様々な匂いを、いち早く取り除く脱臭性能が高い空気清浄機が人気を集めています。
家庭用でもおなじみですが、業務用の空気清浄機もニオイを感じとるセンサーを搭載したモデルが多数あり、ニオイを「見える化」できる点が人気です。
空気清浄機がニオイを除去する仕組みは、フィルターによって吸着して除去する方法、光触媒の技術によってニオイや有害物質を分解・除去する方法、イオンやオゾンによってニオイを浄化する方法があります。
こちらも、どれくらいの広さで空気清浄機を利用するのかによって効果も変わってきますので脱臭の方法と合わせて検討するのがポイントとなります。
加湿
加湿機能付きの業務用空気清浄機も最近は人気があります。
毎年冬になるとたくさんの加湿器を利用しているといったオフィスや店舗・施設も多く、邪魔だなと感じている方も多いと思います。そんな時は空気清浄機の機能が付いた業務用空気清浄機を選ぶと省スペースで一石二鳥です。
加湿については、ウイルス感染のリスクを下げる効果も期待できるため、空気清浄機と一体になっているタイプは便利と感じる方も多いと思いますが、逆にメンテナンスが手間(加湿方式によっては逆に空気を汚す事もあります。)だったり、本来の期待している加湿効果を満たすために別で導入される方も多いのが現状となります。
利用シーンによっても異なりますので、一つの選択肢として加湿機能一体型の業務用空気清浄機を考えておくのも良いでしょう。
4.適用床面積のチェック方法
4-1.適用床面積(適用畳数)とは?
適用床面積(適用畳数)とは、日本電機工業会規格で定められた基準となります。
規定の粉塵濃度を30分でキレイにできるお部屋の広さを適用床面積(適用畳数)として表しています。
4-2.適用床面積の目安
空気清浄機は、基本的にどの製品にも「最大適用床面積(適用畳数)」が記載されています。
こちらは、先ほどの日本電機工業会企画で定められている基準で、「30分間で空気をキレイにできる畳数」の目安となり、適用床面積(適用畳数)が大きければ大きいほど、空気をキレイにするパワーが大きいという事になります。
部屋の空気をキレイにする時間をもっと縮めたいのであれば、利用する広さよりも大きい適用床面積の空気清浄機を選ぶようにしましょう。
4-3.ランニングコストはどれくらい?
ランニングコストは主にフィルターの交換によってかかります。
自分で購入するパターンもありますが、業務用となるため定期的に専門業者によって交換するようなパターンもあり、ランニングコストが発生します。
これは、選ぶ空気清浄機によって異なりますが、フィルターの交換頻度は半年交換の物から10年おきに交換するものまでさまざまです。
フィルター交換の手間をかけたくない方は、寿命が長いフィルターを使用している空気清浄機を選ぶ事をオススメします。
また、交換用フィルターの価格によってもランニングコストに大きく差がでます。なん年くらい使えるのか?使うのかを踏まえてトータルコストを計算して選ぶ事も忘れないようにしましょう。
空気清浄機のフィルタの中には自分で洗ってお手入れができるものもありますが、フィルターの消耗や効果を把握して、しっかりと空気をキレイに保てる状態を作る事が重要なポイントとなります。
5.業務用空気清浄機おすすめ6選
メーカー | オーデン | airdogia | fujico | ダイキン | パナソニック | シャープ |
---|---|---|---|---|---|---|
商品名 | オーデン UP2010 | Airdog X5s | マスククリーン | ACEF12X-W | 次亜塩素酸 空間除菌脱臭機 ジアイーノ | FP140EXW |
特徴 | ツインストリーマで汚れ・ニオイの分解力が従来の2倍に | ウイルスの6分の1の大きさ0.0146マイクロメートルの微細粒子まで除去 | 光触媒が溶射されたアルミ繊維フィルターを内蔵した空気消臭除菌装置。介護・医療施設に・学校におすすめ | 集塵も脱臭もすべておまかせ。人が集まる広い空間に威力を発揮する業務用空気清浄機。 | 優れた脱臭力を発揮。介護・医療施設の衛生管理におすすめ | 65畳まで対応した大型空気清浄機!高濃度プラズマクラスター25000と強力な集じん性能 |
参考価格 | 630,000円~ | 168,000円~ | 300,000円~ | 300,000円~ | 144,311円~ | 152,900円~ |
タイプ | ニードル放電方式(オーデン社特許) | 電気式 | ハイブリット光触媒 | – | – | 浄化方式 |
適用床面積 | 30畳 | 42畳 | 28畳 | 53畳 | 24畳 | 65畳(おススメは39畳) |
本体サイズ(幅x高さx奥行) | 740×1755×242 | 740×1755×242 | 592×447×178 | 420×1005×355 | 549×818×327 | 549×818×328 |
重量 | 70㎏ | 10.7Kg | 10.2kg | 30㎏ | 17kg | 21kg |
脱臭 | 有 | 無 | 無 | 有 | – | 有 |
消臭 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 |
加湿 | 有 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 |
ホコリセンサー | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 |
電気代 | 弱2.4円/中2.8円/強2.97円(1時間あたり) | 9.7円/日~※モードにより異なる | テ弱モード:約3.1円/h 中モード:約3.4円/h 強モード:約3.9円/h | 強:2.60円 標準:1.17円 弱:0.44円 | – | – |
最大風量 | 19m3/分(強)、12m3/分/(中)、7m3/分/(弱) | – | 1.0/2.5/3.5 | 10m3/分 | 3.5m3/分(急速時) |
40(強)/8.0(中)3.2(静穏)
|
消費電力 | 120W(50Hz) / 135W(60Hz) | 55W | 待機:約6W、弱:約115W、中:約125W、強:約145W | [強]96W、[標準]43W、[弱]16W | 7.7~123W | |
運転音 | 静 | 静 | 静 | 静 | 静 | 静 |
掃除 | 業者依頼◎ | 食洗器/中性洗剤◎ | 月1回プレフィルターを掃除機で吸う | 掃除機 | 掃除機 | 掃除機又は食器洗剤つけ置き |
フィルター有無 | テキスト | テキスト | テキスト | テキスト | テキスト | |
フィルター交換 | 1/年 | なし | プレフィルターが黒ずんで汚れが取れにくくなってきたら交換の目安 | 交換用集塵フィルター KAFP100A4:1年に1回 アンモニア特化脱臭フィルター KAZ019A42:3〜6か月 チタンアパタイトフィルター KAFC100A4:1年に1回 バイオ抗体フィルター KAF100A4:1年に1回 |
半年~1年 | 半年~1年 |
ランニングコスト | 有 | 無 | 無 | – | 有 | 有 |
タイマー機能 | – | 有 | 有 | – | 有 | 有 |
6.今注目の光触媒を使った業務用空気清浄機とは?
6-1.光触媒と通常の空気清浄機との違い
通常の空気清浄機は、空気中のホコリや塵、PM2.5等を集塵することを主な目的としています。
そのため、菌やウイルスについてもフィルターに「集塵」し「吸着」させる方式です。(菌やウイルスはそのままフィルター上に残っています。)
また、臭いについても、「活性炭フィルター」などにガス成分を「吸着」させる方式が一般的です。
光触媒を使用した空気消臭除菌装置と呼ばれるものは、「光触媒」フィルターに捕集した菌やウイルスを分解して除去します。
また、臭いの元となるガス成分については、光触媒フィルターを通過する際に分解し、消臭します。菌やウイルス、ニオイを「元から分解して除去」することが大きな特徴です。
6-2.光触媒を塗布した空気消臭除菌装置「MC-T101」
MaSSCクリーンは、光触媒が溶射されたアルミ繊維フィルターを内蔵した空気消臭除菌装置です。空気中のゴミを集塵する空気清浄機ではなく、消臭と除菌に注目して、フォーカスしています。
また、そのアルミ繊維フィルターには光触媒の他に抗菌金属と吸着剤がブレンドされています。
他メーカーの方式とは異なり、オゾン、イオン、次亜塩素酸などを外部には一切出さず、消臭と除菌を筐体内部に空気を取り込んで、「元から分解・除去」するのが特徴です。
このウイルスや菌をフィルターに残さない「内部処理方式」が指示されています。
シンプルな構造なので、メンテナンスの手間が省けます。また加湿機能は搭載しておらず、毎日の水の交換や、面倒な水タンクの清掃作業なども一切ありません。
6-3.業務用だから安心と安全。選ばれる理由
他メーカーの方式とは異なり、オゾン、イオン、次亜塩素酸などを外部には一切出さず、消臭と除菌を筐体内部に空気を取り込んで、「元から分解・除去」できるところや、集めたウイルスや菌をフィルターに残さない「内部処理方式」が優れている点、また、シンプルな構造なので、メンテナンスの手間がないこと、価格帯やサポートがしっかりしているところ人気の理由です。
6-4.導入されている業種
病院、介護施設、身体障碍者施設、学校、公共施設など。比較的広範囲で人の出入りが多いところで導入されています。
まとめ
職場やオフィスの空気をクリーンで安心安全な環境に保つためには、利用する場所の広さに合わせて適切なサイズ・設置する台数と配置場所が重要です。
しかし、空気清浄機は種類が多く自分の環境に合わせた商品を選ぶのは難しいもの。間違った物を選んでしまうと、本来目的であった安心安全な環境に保つ事はできません。
比較的狭い場所の設置であれば、必要な機能がありその空間をクリーンにできる能力がある家庭用の空気清浄機のでも問題ないと思います。
ただ、利用するシーン(店舗・施設、病院、学校、広いオフィスなど)によっては、使用する環境を踏まえてスペック、設置しなくてはいけない台数、メンテナンスの手間、導入・維持コストなどをしっかりと考えた上で業務用空気清浄機を導入することをオススメします。
しっかりと職場の空気を安心・安全に保てるような空気清浄機を導入し、お客様や働く人たちの健康を守ることにお役立てください。
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