起業家インタビュー石川雅章インタビュー

2017.09.11


新しいサービスを作るとき、既存のサービスをグロースさせるとき、いつも大きな問題になる集客戦略。WEBを使ったり印刷物を使ったりと、いろんな手段を使うと思います。

多くの手段がある中で、今までリーチできなかったターゲットにも集客できる方法として注目されている取組みがあります。

それは「擬人化」。

商品やサービス、もしくはそれにまつわる物を擬人化することです。

そんな「擬人化」をプロジェクトとして全国展開をしている「もえしょくプロジェクト」を運営している株式会社エスクリエイト 石川社長に、擬人化を使ったプロモーションについてうかがってきました。

企業と絵師さんをマッチングさせ擬人化アニメキャラクターが誕生する

―擬人化「もえしょくプロジェクト」とは、どういうプロジェクトなんでしょうか

―石川
かんたんにお話すると、企業ともえしょくプロジェクトにエントリーしている絵師さん(イラストレーター)をマッチングさせ、提供している商品やサービスに見立てたアニメキャラクターを誕生させる仕組みです。まずは、企業と私たちでキャラクターの設定を決め、全国の絵師さんにお知らせし作品をエントリーしてもらうんです。応募の中から企業で選定し、グランプリに輝いたアニメキャラクターがその商品の宣伝担当となるわけです。

なるほど、企画段階から楽しそうですね。

―石川
たとえば、洋服をつくったり、バックをつくったりするために必要な生地や糸などを販売している手芸屋さんだと、生地や糸や針などのイメージにあう擬人化アニメキャラクターを誕生させるんです。

アニメキャラクターの世界って、特定の趣味の対象や分野の愛好者的な人たちがたくさんいる印象がありましたが、そんな世界に興味がなかった人たちに訴求をしてく宣伝活用法に衝撃です。

もっと深掘って聞いていきます。

絵師も企業もさらにビジネスチャンスがあるプロジェクト?!
―企業と絵師をマッチングすることで更にどういったことができるのでしょうか

―石川
もえしょくプロジェクトは、絵師にとってもステップアップができる場なんですよ。日本のアニメ技術は世界でも圧倒的にレベルが高い。でも、絵師さんが絵描きで就職できるのはそんなに多くありません。もえしょくプロジェクトを通じて企業さんをマッチングされていくことは、絵師さんの活躍の場を広げることもできるわけなんです。

現に、もえしょくプロジェクトでグランプリをとった方々が、独立をしていろいろな大手企業さんとコラボレーションをし、この業界で活躍をされているそう。

また、もえしょくプロジェクトは参加してくれている企業さんの集合体になっているので、企業間でのコラボレーションも多く生まれるそうです。

人の出会い、企業の交流を創出してくれているのがアニメキャラクター。他社にはない大きなプロジェクトですね。

最近では、観光スポットの紹介を含めた地域活性化のプロジェクトとしても、もえしょくプロジェクトで誕生したアニメキャラクターたちが地方自治体と一緒に観光PRをした、なんて例もあるんだとか。

ただの広告宣伝ではない、企業とファンが育てていくことで効果が高まる

―擬人化したキャラクターをどうやって広めていくのでしょうか

―石川

商品のパッケージやチラシ、Webサイトなど企業に必要な広告ツールはもちろんですが、SNSを使って発信・拡散をすることも大事です。

キャラクターを誕生させただけではだめで、企業自身がそのキャラクター育成にしっかりと取組むことがめちゃくちゃ大事なんです。その企業側の本気度がファンに伝わるからです。

企業はとりあえず宣伝になるかなぁと作って、なんとなくやっているというのも、実は伝わってしまうんです。

これがすごく難しいところですね。

キャラクターは長く愛されることが大事と聞きますが、まさに作り上げたキャラクターに愛情をそそいで、活躍の場を提供してあげないと活かされないということですね。

ビジュアルの印象を多くの方に植え付けていく、目にとめてもらえるように活用するということも大事なポイントだそうです。

―石川
クールジャパンというところの日本のアニメ文化が世界的に通用し、飛躍的にブームになったことも大きな影響がありました。今まで“おたくの世界”だった壁が一気にはがされたんです。アニメキャラクターから認知度向上という動きが生まれ始めました。商品を知らなくても、SNSの拡散からキャラクターのファンになってくれた人たちが、商品を知りサービスを提供している企業のファンになってくれるようになったんです。

SNSとうまく合わせることで、キャラクターが一人歩きをして、ファンが育ててくれるんですね。ということで、うまくSNSとマッチするキャラクターを選定することも大事なポイントなのかもしれません。

プロジェクトスタート当時は、企業にアニメとサービスをマッチングさせるなんてと白い目で見られなかなか理解をしてもらえないことも多かったそうですが、今では応援してくれる人があきらかに増えているので、活動の幅が広がった、と語ってくれました。

アニメキャラクターで作り上げた商品を世界へ
―日本国内でのPR以外に何か活動をされてるんでしょうか

―石川
海外のイベントに出展し、「日本のアニメ」という切り口から、商品のファンになってもらう活動もしています。もえしょくプロジェクトには、食にまつわる企業さんも参加をいただいているので、海外の方にも日本の美味しい物を提供できるチャンスなんです。

新しい発想ですよね。

もえしょくプロジェクトは、外国人の趣味思考を確認し、それを次の商品企画開発に活かすため、海外のバイヤーさんとの商談や、一般消費者に知ってもらう活動もしているそうです。

普段あたりまえのようにキャラクターを使用した商品を購入していましたが、アニメキャラクターを使った「擬人化」プロモーションの世界を知ることができました。

また、「擬人化」した商品やサービスを、いろんなカテゴリの企業が導入し誕生したアニメキャラクターがこんなにも活躍をしていることに衝撃です。

奥が深い世界でもありますが、日本の文化と技術を活かした新しいマーケティング話に吸い込まれました。

石川さん、お忙しいところありがとうございました。


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