起業家インタビュー「外貨コインや紙幣を電子マネーに」ありそうでなかった発明を支える発想力とテクノロジーとは

2018.02.28


海外から帰国したときに、外貨コインが余ってしまった・・・・・

そんな経験をしたことはありませんか。
捨てるわけにもいかないし、訪れた外国の分だけ外貨コインは増える……。筆者も困っているそのひとりです。
そんな悩みを解決する「ポケットチェンジ」という機械があります。
外貨コインや紙幣を電子マネーやギフト券に交換できる日本初のサービスなのですが、羽田空港を皮切りに、福岡空港など現在9箇所12台設置されており、インバウンド、アウトバウンドをはじめ、多くの方々に注目をされています。
2017年6月には、新宿歌舞伎町にてビジョンが運営するインバウンド観光施設「歌舞伎城」にも設置されています。

今回はその開発者である株式会社ポケットチェンジの青山社長に、開発の経緯とこれからの展望をおうかがいしました。

こだわったのは、「コインもすばやく取り扱える」その技術

―外貨コイン両替機「ポケットチェンジ」の特徴を教えてください

―青山
特徴は大きく3つあります。
・コインが電子マネーまたはギフト券に交換できる
・電子マネーに交換するまでのスピードが30秒
・海外の電子マネーにもチャージできる。

それぞれ簡単にご説明しますね。

◆ コインが電子マネーまたはギフト券に交換できる

これが最大の特徴になります。
現在、銀行でも外貨のコインを両替してもらえるところはありませんよね。
外貨コインも無駄なく「マネー」として使えるのは、マネーそのもののボーダーレス化にも貢献しているのではないかと思っています。

◆ 電子マネーに交換するまでのスピードが30秒

速さも自慢の一つです。
両替するのに名前とか、住所とか、パスポートとか書く必要がなく、自動販売機のような感覚で使えるんです。
外貨両替で並ぶ必要もないので、時間のロスもありませんよね。

◆ 海外の電子マネーにもチャージできる

当然ですが、海外で利用されている電子マネーは、その対象国の通貨でないと、チャージができないものもあります。
しかしポケットチェンジでは、日本円を入れて海外の電子マネーにチャージすることも可能です。
日本国内において、ポケットチェンジでしかチャージできない海外の電子マネーもあります。

このサービスは、訪日外国人だけでなく、日本人の海外渡航者、出張者にも使われているようです。

これまでの外貨両替のイメージは、「銀行などで並んで両替する」というものでした。
しかしポケットチェンジではそれを非常に簡単に、しかも30秒ほどで自動販売機のように使える、まさに「革命的」な機械に感じました。

もちろん、コインだけでなく、外貨紙幣を電子マネーにすることも可能なんだそうです。

ビジネスモデルの種は、ディスカッションとアイディアから生まれる

―「外貨コインを両替する」開発の発想はどこから生まれたのでしょうか

―青山

みなさんによく聞かれるのですが、ポケットチェンジの発想そのものは、私の体験にもとづいたものではありません。さまざまなアイディアを出し合った中で生まれてきたものなんです。

もともとは、小さな会社がいくつも合わさって、新しい発想やビジネスが生まれる「インキュベートファーム」をつくっていたのですが、その中から、第1号としてうまれたのがこのポケットチェンジという事業でした。

ビジネスアイデアが固まった後に、いろいろなデバイスを組み合わせてプロトタイプを作ってみたところ、2~3ヶ月で「実現できそうだな」という感覚がつかめたので、実際にビジネスとして動いていこう、と。

―青山

現代はキャッシュレス化が進み、電子マネーなどもより一般的になってきました。しかし、両替機については未だ従来のまま現金を扱っていますよね。

実は、これまでの一般的な両替機の一番の手間は、「現金を補充しなければならない」ところにあるんです。

そもそも「両替は紙幣しか扱えない」というのも、当然ですよね。なぜなら細かい端数単位の現金まで用意して補充するのは手間だからです。

その点、私たちが開発した機械は、出口を電子マネーにしたことによって、現金の補充の必要性から解放され、細かい端数単位のお金まで対応できるようになりました。

なので、これまで「紙幣しか外貨両替できなかった」のがポケットチェンジではコインまで両替できるようになったんです。

スタートアップでも世界で十分戦える、そんな開発をしていきたい

―さいごに、これからの展開を聞かせてください

―青山

まだ設置できていない国内主要空港や市中の様々な場所へのアプローチを積極的に行っています。2017年内に全国で20台の設置が目標ですね。

京都や歌舞伎城など、訪日外国人観光客が多く訪れる各スポットにも設置し、外国人の方たちが「日本にこんな便利な機械があるのか」と積極的に利用できる環境を整えていきたい、と思っています。

―青山

2018年には、中国・韓国などのアジアを中心に国外へと設置をすすめていき、「ポケットチェンジを知っている」方をもっと増やすことも目標としています。

また、ポケットチェンジの事業に続く、社会を変える「イノベーション」を起こす開発を今後もしていきたいです。

言ってしまえば、通貨を使用する全世界の人が利用したいサービスでもあるわけです。

「両替をする、ただしコインは両替できない」というこれまでの常識と、「電子マネーが普及した」というテクノロジーの進歩とがうまくマッチングしたビジネスということもできますね。

◆テクノロジーの進歩によって、小さなスタートアップの会社であっても世界に
イノベーションを与えられるという熱意
◆時代の変化をキャッチし、これから成長していくと思われる市場
◆これまでにない新しい発想やアイディア

これらの掛け算によって、「可能性のあるビジネス」を日々社内でディスカッションしているのだと話す、青山社長。

常識や、習慣を覆すような、世界にイノベートを与えられる製品を生み出す背景には、仲間とのコミュニケーションや「これからの時代に必要なモノは何か」という先見性がシンプルだけれど、大切なのだと感じました。

青山社長、お忙しいところありがとうございました。


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