お役立ち情報会社設立に必要な資本金とは?会社の信用力を決める資本金について知ろう。

2018.06.26


はじめに

会社設立時に必要となる資本金。2006年(平成18年)の会社法改正により1円で株式会社を設立できるようになりました。
とはいえ、企業の信用力に影響する資本金をいくらにするかは会社設立時の大きな悩みのひとつです。そもそも資本金とは何なのでしょうか。今回は資本金について詳しく見ていくとともに、知っておいたほうがよい資本金に関する豆知識を紹介していきたいと思います。

▼目次

資本金について知ろう


資本金とは、株式会社設立時の会社が保有している運転資金として、会社が発行する株式と交換して集めたお金のことです。会社の体力を示すものとされるため、資本金の少ない会社よりも多い会社の方が対外的にも信用力が高いとされます。

資本金の必要性とは

会社を設立してすぐに仕事を受注できるかというと、なかなかそううまくはいきません。では受注までの期間の資金はいったいどうすればよいでしょうか。実は資本金を会社の業務にかかる経費として使用することができます。

資本金は登記簿にも記載され、対外的に公開されるものとなります。企業間取引が生じた際、相手の会社から見て自分の会社が簡単に倒産しない体力があるかどうか、また取引上問題のない規模かどうかを判断する材料として使われることもあるので、なんの考えなしに安く設定してしまうとあらぬ誤解や問題が生じてしまうこともあるかもしれません。

資本金の額について

それでは資本金はどのくらいの金額に設定するのがよいのでしょうか。
先ほど述べたように会社法上は資本金1円でも株式会社が設立できますが、1円以上であれば何円でも自由に設定することができます。とはいえ会社設立時には、登記費用の他にも様々な経費がかかります。

そうした費用や運転資金を見越して資本金を設定しておかないと、事業が成り立たなくなりますので注意が必要です。
仮に受注しても納品、請求した翌月または翌々月にしか入金がなく営業しているうちに資金が続かなくなってしまった、ということにならないように、開業した業種にもよりますが3か月から半年程度の運転資金を確保できるほどの資本金を準備しておくと安心といえるでしょう。

ちなみに、総務省の統計調査によると資本金額の平均は300万円程度とされています。

資本金が重要になるタイミング

資本金が重要になるポイントとして以下のような場面があります。

・銀行口座の開設

会社設立後に銀行口座を開設することになりますが、資本金を安く設定してしまうとメガバンクとなどの都市銀行では新規の口座開設が難しくなるケースがあります。
もちろん銀行口座開設にあたっては、メガバンクにだけでなく地方銀行やネット銀行など選択肢はありますが、会社の信用力を誇示するためメガバンクでの口座開設をしたい、といった場合などは、資本金は高めに設定しておいたほうがよいでしょう。

・創業時の融資制度を利用

創業時は日本政策金融公庫の「新創業融資制度」や、都道府県や市町村区などの自治体の「制度融資」が無担保・無保証で融資を受けられるものとして利用を考えている方も少なくはないのではないでしょうか。

これらの融資制度は低金利で借り入れできるため、活用がうまくできれば資金繰りが安定するなど、メリットが多くあります。ただし、資本金を安く設定しすぎていた場合、そもそもの融資が受けられないことがありますので、会社設立直後に融資を検討されている方は資本金の設定には注意が必要です。

知っておくとよい資本金の豆知識


資本金を決める際に知っておくとさらにお得になるものをいくつかご紹介します。

資本金の現物出資について

会社設立時の資本金は現金だけと思われがちですが、実は現物出資という形で現金以外の財産を組み込むことも可能です。
現物出資をおこなえるものにはいくつか種類がありますが、例えば会社の業務に使用するパソコンやシステム、社用車、不動産などを出資金として、資本金に組み込むことができます。

現物出資をおこなうメリットとして、資本金を大きくすることがあります。ただし現物出資を行う場合、定款にその旨を記載する必要があり、もし記載がないと効力がないので記載を忘れないようにしましょう。

また、会社法52条にあるように現物出資に不足額が生じた場合、発起人及び設立時取締役は不足額を支払う必要があります。これは、実際の価値に対し多く見積もり現物出資としてしまった場合、その差額を支払うということになるものなので、現物出資時の見積もりは市場価格を基に適切におこなう必要があります。

現物出資をおこなう際には、原則裁判所が選任した検査役が調査することになっていますが、会社法33条にあるように、資本金が500万円以下の場合検査役の選任が不要となります。そのため現物出資を行う場合は、現金による出資+現物出資がトータル500万円以下になるように設定するとスムーズです。
なので現金のみによる資本金額が著しく少ない場合は現物出資を検討してみるのも手段のひとつです。それにより実現不可能と思われたことが可能となることもあります。

しかし、現物出資はあくまでモノを出資金として計上するものであり、実際の現金が伴うものではありません。そのため、資金が不足しないためにも大きくした資本金を最大限活用し、会社設立後早い段階で融資を受けたり、信用力を武器に受注につなげたり、と行動に出ることが必要です。

資本金1,000万未満で消費税が最大2年間免税になる

会社の資本金を決めるにあたり、資本金1,000万円以下の企業の場合は、消費税法により設立から1期目および2期目は消費税を納めなくてもよいという特例があります。逆にいうと資本金を1,000万円以上にしてしまうと、1期目より免税事業者ではなく納税事業者になってしまうことになります。

また資本金が1,000万円をこえることで法人住民税の金額が大幅にアップします。実際は市区町村によって異なりますが、たとえば東京都の場合、資本金10,00万円以下だと法人住民税は最低で7万円となりますが、資本金1,000万円を超えると18万円以上(従業員50人未満の場合)となってきます。

資本金を知らずして会社経営するなかれ


これまで資本金についてご紹介してきました。
資本金は単なる数字ではなく、金額設定から企業としての信用獲得まで、会社を経営していく上で多岐にわたって重要なもの。
つまり会社の顔ともいえる体力を示す指標であり、金額の大小によって取引や口座開設、融資にも影響を及ぼすものであるということが改めて感じることができたのではないでしょうか。
もしも出資者が自分だけの場合、資本金を多くするということは自分の貯蓄を出資金にあてることになり、生活に大きな影響を与えることも考えられます。そうならないためにも、資本金額として適切な金額をまずは設定しなければなりません。

もちろん、さまざまな方の出資などにより初めから大きくビジネスをやるという選択肢もありますが、スモールビジネスから始めるという方は現物出資を利用するなどして、持ち出しを少なくするといったことや、消費税の免税事業者とされる資本金額範囲内で開業するのが賢明です。

その上でこれらの条件からして資本金が300万円から500万円の間であれば、対外的な信用も得ることができ、消費税の免税事業者にも該するので創業時は安心できるのではないでしょうか。
またその後は事業が拡大もしくは縮小に応じ増資や減資もおこなうこともできます。

資本金額に迷わないためにも、会社を設立した段階で事業計画を作り、どれくらいの売り上げが見込まれるのか?
またどれくらいの支出が発生するのか?といったことを想定した上で、無理のない資本金設定をおこない、安定した経営に活かしていきましょう。


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