お役立ち情報起業時に作っておきたい人脈とその作り方

2018.06.27


はじめに

起業を考える時、強力な人脈は資金力や経験と並ぶ大きな成功要素のひとつであるといえるでしょう。まずは起業するに足る人脈を自分が持っているかどうかを考えてみて、もし人脈に不安があれば、人脈を作ることを起業の準備の一つに追加してみてはいかがでしょうか。

▼目次

起業時には、これまでやこれからの人脈が必要


たとえば会社に勤めている時に取引のあった協力会社の担当者、サプライヤー、ベンダーがとても協力的でパフォーマンスも高く、価格的に競争力があったとします。自分は起業した時、その協力会社やサプライヤーに協力してもらいたいと考え、自分の事業計画にそのサプライヤーの取引価格を組み入れているとします。

それでは、その計画の数字を現実的なものにするために、いったいなにをするべきなのでしょうか。

退職が決まると、「同業他社への転職」あるいは「業務で知り得た情報を開示するまたは用いること」をしない誓約書を書かされることが多いようです。この書面は法的に拘束力がありますので、決して侮ってはいけません。
これにサインをするということは、現在の会社で取引のあるサプライヤーやベンダーの担当者連絡先も「業務で知り得た情報を用いる」ことになりますので、退職して「起業」した後に、その担当者に直接連絡をしてはいけないということです。

通常は同業種で起業しても、サプライヤーが取引を断るケースは少なくありません。なので現在所属している会社の業務の中で付き合っているサプライヤーとの関係は、彼らのコスト構造を知り彼らの競合と比較し、将来付き合うサプライヤー選定基準のベンチマークにさせてもらう、といった程度にとどめておくのが無難かもしれません。
それだけの理解と知識があれば、もっとよいサプライヤーを見つけて取引することも可能といえるでしょう。

起業においていち早く獲得すべき人脈は、ベストのパフォーマンスと競争力のある価格で自分のビジネスに貢献してくれるサプライヤーやベンダーです。

これまでの人脈が大切な理由

起業をする上で大切な人脈はサプライヤーやベンダーだけではありません。今の会社で取引のあるお客様も、異種業で起業するのであれば、取引をお願いする窓口を事前に紹介してもらえるかもしれません。
もちろんそれを現在の会社の業務上お願いすることはできませんが、業務を離れて、お客様と個人的な趣味を共にするほど仲良くなる場合もあります。

お互いに信頼できる関係になったら、あくまでも個人的な話として将来の夢を相談することもできるでしょう。

さらに、大切な人脈としては、個人的に取引のある銀行、クレジット会社、家主、不動産会社、同僚、上司などが挙げられます。ビジネスの世界は特に、“その人に資金力あるか”ということよりも、“その人がどれだけ信頼できる人か”ということが重視されます。
特に起業をするのであれば、なおのこと普段の生活で培ってきた信用が問われることになります。つまり、

約束を守る人かどうか、約束を果たすことに全力を出す人かどうか

ということです。
「この人となら一緒にビジネスをやって成功できる」という信頼感を周囲から獲得することは、会社に属しているいまからでもすぐに始めることができます。

これからの人脈作りが欠かせない理由

同じ業種に長くいると知識と経験を蓄積することができますが、それはあくまでもその業界の中や所属している企業から見た側面だけに過ぎない可能性があります。なので同業で起業しない場合には、他の業種の知識を新たに学び、習得していく必要があります。
同業で起業する場合であっても、自分の世界(前の会社の従業員として見ていた世界)でしか見られなかった事象を全てだと考えてしまう恐れもあります。

起業を志したその時から、もちろん起業を果たした後も、マインドセットを柔軟にするために積極的に人脈を広げていきましょう。自分とは違う立場の人が見える世界を知ることで、ビジネスのチャンスや気付きを得ることができるでしょう。

起業後に役立つ人脈づくりの方法


今はインターネットを利用して世界中の人とコミュニケーションできる便利な時代です。
起業に役立つ人脈作りがFacebook やLINE、LinkedInなどのソーシャルネットワーク(SNS)で簡単に完結できる訳ではありませんが、これらのツールを賢く利用することで人脈を広げるチャンスがあります。

・LinkedInを活用する

LinkedIn はビジネスネットワークに特化した無料のSNSです。
LinkedInのよいところは、自分の興味のある業界を登録すると、その世界ではトップと言われるリーダーたちの定期セミナーの情報や、業界の最新情報を受け取ることができる点です。
そこではフォロワーたちが活発に意見交換しているので、その意見を見ていくだけでも興味深い内容に出会えるはずです。また、ここで読める業界情報は、書き手が誰か分かることのである程度安心して読むことができます。

さらに、卒業した学校を登録する、バイトした会社を登録する、生まれた町を登録するなど自分の情報を個人情報として登録すると、同窓会のメンバーや同郷の人が登録している場合もあり、懐かしいメンバーとの再会を果たす人も中にはいます。

常にアンテナを張って、色々なビジネスの最新情報を集めたい人には使いやすいSNSです。
(出典)「https://jp.linkedin.com/」

・異業種交流会に参加する

最近ではコンプライアンスの見地から、同業種の会合をおこなうことを避ける企業が増えています。
一方で、異業種交流会を目的としたイベントが地方自治体や青年会議所、商工会議所の主催でおこなわれる頻度が増えてきています。そういった情報をUPしているサイトも多数ありますが、まずは住んでいる市や商工会議所が主催している異業種名刺交換会の情報を調べてみましょう。
ネットを検索していると、異業種名刺交換会は意味がないという意見もあるようですが、なにを目的にしているかで違った見方ができます。

異業種の人の話ということはつまり自分の知らない世界の話ということになるので、マインドセットを常に柔軟にしておくためには決して無駄ではありません。同じ業界の人が当たり前だと思うことも、他の業界から見れば非常識であったり、画期的であったりということは往々にしてあり得ることです。

起業で成功するためにすぐに役立つような強力な人脈ももちろん必要ですが、自分に相手を惹き付ける魅力がなければ、素晴らしい人脈をつくることはできません。
まずは先入観を捨てて様々な分野のエキスパートたちと出会ってみることかはじめてみましょう。
(出典)「https://friendlink.jp/」 

・趣味のサークルに参加する

漫画の『釣りバカ日誌』ではないですが、『魚釣り』や『取り鉄(鉄道写真を撮影することを趣味にする人)』、『山登り』、『渓流下り』、『草野球』といった同じ趣味を持った人たちのサークルには、多種多様の業種から、社会的にかなり高い地位にいる人から学生さんまでの幅広い年齢層の人たちが集まります。

とはいえ、仕事を離れて好きな趣味に没頭するのですから、その場で仕事上の人脈を作りたいと躍起になる人は敬遠されてしまうでしょう。一緒に趣味に夢中になることで、お互いの人となりも分かり、気の合う仲間になっていくことができます。

・会員制のクラブに入会する

青年会議所やライオンズクラブなどの伝統的なクラブや、会員から紹介されなければ入会できない会員制社交クラブに入会することも、学びの多い良い経験になります。
それぞれのクラブには入会に必要な条件がありますが、一度入会を許されれば、学生時代の運動部のノリで先輩後輩の縦社会ルールを経験しながらも、ビジネスチャンスは会員を優先して渡そうとする面倒見の良い先輩に出会うチャンスがあります。
(出典)「http://www.jaycee.or.jp/2017/enrollment」
「http://www.kyoto-lions.jp/guide/」

人との縁を、起業前後の原動力にしよう


起業する前であっても後であっても、誰かのサポートで達成できることがたくさんあります。なぜならどんなに自分に実力と才能がある人でも、ひとりでできることは限られているからです。
自分を支えて盛り立ててくれるスタッフも大切な人脈ですし、取引先やお客様も大切な人脈です。もちろん、自分を理解してくれる友人や家族も忘れてはいけません。

そう考えると、実際のビジネスで大切な人脈とは、無理して作るものではないのかもしれません。
たとえそれがお客様であっても、お互いに認め合い信頼できる間柄で、スムーズなお取引ができているのであれば、よほどのことがない限り取引を中止するということはないでしょう。

つまり大切な人脈とは、「人脈が欲しい」という下心を持って行動すれば簡単に築くことができるものでないということです。

まずは、自分がその人にとって「一緒に仕事がしたい人」であるかどうか、「また会って話したい人」であるかどうか、「一緒にいて楽しい人」であるかどうかを今一度見直してみてはいかがでしょうか。
今ある人脈とこれから出会う人脈に自分が与えることができるものが何かを模索し見極め、それを起業のコンセプトに取り入れるのもよいかもしれません。
成功した時に一緒に喜びあうことのできる、強く得難い人脈を作りあげることを目指しましょう。


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