お役立ち情報個人事業主も利用可能な商号登記って何?メリットと手続き方法を解説

2018.08.06


はじめに

「個人事業主に登記は必要ない」。これは正しくもあり、間違いでもあります。一般的にイメージされる会社設立時に必要となる登記は、確かに個人事業主には不要。

しかし、個人事業主が利用できる登記制度は存在し、場合によっては利用したほうがよいこともあるのです。ここでは、個人事業主も利用可能な商号登記という制度について解説します。

▼目次

個人事業主は登記と無縁?利用できる制度について

個人事業主は事業を開始する際、会社を設立するときのように登記をする必要がありません。そのため、登記は無関係の制度だと考えている個人事業主は多いです。確かに個人事業主には、代表者名や事務所の所在地を広く一般に公開する義務はありません。しかし、個人事業主でも利用できる登記制度があります。それが、商号登記です。

商号登記とは、個人事業主の屋号を法務局へ登記すること。屋号は簡単に決められますが、法律で保護されているわけではないので、同じ屋号が存在する可能性もあります。商号登記することによって、屋号を正式名称として使用できるのです。

似ている単語として、商標登録というものがあります。しかし、商号登記と商標登録は響きが似ているだけで別物です。まず、管轄している場所が異なります。商号登記は屋号を法務局に登録するもので、商標登録は特許庁が管轄するものです。

そして、商標はすでに登録されているものと類似するものは、登録できないと決められています。

一方商号は、同一所在地で同一の商号を使うことができないと定められているのみです。同一の屋号は絶対に登録できないというわけではありません。同一所在地でなければ他者の同一商号使用を禁止する権利はありませんので、覚えておきましょう。

商標の場合は日本全国どこでも同じものを使えないため、どうしても自身の屋号を他者に使わせたくない場合は商標登録を検討すべきです。商標登録は自力でもできますが、基本的に弁理士や特許事務所などに依頼して手続きをします。商号登記は後ほど説明する必要書類を用意すれば自力で行えますので、安心してください。
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個人事業主が利用できる商号登記のメリットとデメリット


商号登記には商標登録ほどの法的拘束力はありませんが、いくつものメリットがあります。商号登記のメリットとして、どんなものが挙げられるのでしょうか。また、人によってはデメリットであると感じる点もありますので、合わせて確認しておきましょう。

商号登記のメリット

商業登記をする大きなメリットとして、信頼性を高められることが挙げられます。商号登記をすることで屋号や代表者氏名などの情報を一般に公開できるため、きちんと事業を行っている個人事業主であることを証明できるのです。

個人事業主は法人よりも社会的信用が低いというデメリットがありますから、少しでも安心して取引をしてもらえるよう、信頼性を高めることは重要になります。

また、将来的に法人化を検討しているのであれば、個人事業主の段階で屋号を商号登記しておくのがおすすめです。商号登記をしておくと、法人化してからも同じ屋号をそのまま使えます。現在の屋号に思い入れがある人ほど、商号登記はおすすめです。

商号登記を行って正式に屋号を決定し、屋号付きの銀行口座を開設すると、より社会的信用が高められるでしょう。屋号付きの銀行口座は商号登記を行わなくても開設できますが、登記を行うことでより箔がつき、きちんと事業を行っていることの証明になるのです。

商号登記のデメリット

商号登記のデメリットとされているのは、費用がかかること。商号や代表者氏名などを登録する場合、項目ごとに登録免許税が必要です。一度決定してもあとから無料で変更できる屋号とは異なり、商号登記をすると変更する際にも課税対象となります。費用がかかることで屋号ほど気軽に登録できないというのが、デメリットに感じる方も多いでしょう。

また、登録料金を支払うだけでなく、書類を用意して法務局に提出する必要があります。そのため手続きが開業届の提出よりも複雑になり、面倒に感じる方も多いです。登録するために時間や手間がかかることが、デメリットといえます。時間や手間、費用を考えて、商号登記をするべきかどうかを判断しましょう。
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商号登記の手続に必要なもの


商号登記をするときは、必要な書類を用意して法務局で手続きをする必要があります。手続きの際に必要になるのは、以下のものです。

・個人の実印

・個人実印の印鑑証明書

・印鑑届出書

・商号登記申請書

・登録免許税3万円

・屋号印、商号印(あれば)

本人の実印と印鑑証明書は必ず必要なので、印鑑証明を行っていない場合は事前に準備しておきましょう。屋号を登録する場合は、屋号印も用意してください。

商号登記申請書については、法務局のホームページなどで様式が配布されているわけではありません。そのため申請書は自力で作成することになります。インターネット上に商号登記申請書のフォーマットや作成例が挙げられているため、参考にしてみるのもよいでしょう。

申請書に記載すべき項目については、法務局に白紙を持参して現地で記入するのが確実です。登録料の3万円は印紙を申請書に貼り付ける形で支払うことになるため、法務局で書類に不備がないことを確認してもらってから貼り付けることをおすすめします。印紙を剥がすのは難しいので、確認後の貼り付けは必須です。

法務局で相談すると、捺印場所なども細かく教えてもらえるため、修正する手間が省けるのもポイント。捺印場所を間違えると書類を作り直すことになるので、注意してください。商号登記の手続きは、1週間ほどで完了します。具体的な日数が知りたい場合は、申請のときに聞いてみましょう。

ちなみに商号登記が行われたあとは、印鑑カード交付申請書を提出して印鑑のICカードを作成するのがおすすめです。今後印鑑証明書や履歴事項全部証明書などが必要になった場合、スピーディに発行してもらえます。
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まとめ

個人事業主でも利用できる登記制度があることを、知らなかった方も多いはずです。商号登記はお金や時間がかかるものですが、自分が愛着を持って使用している屋号を使い続けるために便利な制度といえます。個人事業主として事業を長年続けていきたいと考えている


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